2010年11月30日

切実であること

kiwamete.jpg


中平さんは倒れることによって大きな犠牲をはらって写真のスタイルをチェンジすることができた。しかも自分の宣言通りの方向に。それは本当に奇跡のようなことだと思う。中平さんの昔の、例えばプロヴォーク時代のアレブレボケの写真を評価する人は多い、だってそりゃ確かですもん、しかしボクは中平さんの今のカラー写真のほうが価値があると思う。
そして強調したいのは論理的なまとまった形での文章は失われてしまったが、中平さんの言葉はいぜん凄く美しいということだ。(中略)武田百合子さんは「簡単に美しいとか綺麗とかって言葉は使わないようにしたい、ちゃんとどう美しいか書こうと思う」とおっしゃられていて本当にそうだと思うが(常々念頭に入れているのだが)。あえて言いたいのだ。美しい、と(人によってそれは凄まじいと表現するのかもしれない)。そして切実だと。こういうときボクは本当に写真家でよかったと思う。ボクは上手く言葉でその美しさを形容はできない、しかしその切実さを写真でちゃんと人に伝えられると思うからである。

ホンマタカシ「きわめてよいふうけい 2010年の中平卓馬」

posted by ysms at 16:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 01 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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