「自分は作曲家になるという自覚を、いつからもたれましたか」と私は尋ねました。ミヨーはこう説明してくれました。彼が子どもだったころのことです。ベッドのなかで少しずつ眠りに落ちようとしているとき、ある音楽が聞こえてきて、彼はそれに耳を傾けました。しかしそれは、いままでに聞いたこともないような音楽でした。ミヨーはのちになって、それがすでに自分で作った音楽だったことに気付いた、と言うのです。
レヴィ・ストロースは音楽と神話を、言語という親から生まれ、異なる方向を歩み、再び会うことのない姉妹に例えており、ならば彼は音楽家を自らの兄弟と見なしていたとしても不思議ではない。
神話と音楽の類似した構造の研究は、音楽家を目指した彼を魅了したテーマの一つであったに違いない。例えばバッハのフーガとそこでのストレッタは、善と悪の繰り広げる遁走の物語と二つの原理の統合によって争いを解決するという、多くの神話に見られる構造を無意識に拝借している。ソナタ、シンフォニー、ロンドなど、様々な音楽形式は、同じ構造を持つ神話の存在を示すことができる。文学の嫡子は神話から小説、小説からセリー音楽へと継承されている。
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